結論:ダメではありません。だれも住まなくなった実家の電気や水道を止めて、毎月の料金を減らそうとするのは、よく考えられたことです。ただ、私なら、実家を売るか残すかが決まるまでは、すべてをすぐに止めることはしません。家の管理や、家を見てもらうときに電気や水道が必要になることが多いからです。止めるものと残すものを分けて、止め方を選んでおきます。
【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること
- 実家を売る・残すが決まるまでの管理の仕方
- 電気・水道・ガスなど、止めるものと残すものの考え方
- 親が亡くなったあと、実家について決めていく順番
代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。「何から手をつければいいか分からない」という方も大丈夫です。
こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「どうしてダメなのですか?」シリーズでは、相続でよくいただく疑問に、私の考えをそのままお話ししています。
今回の疑問は「親が亡くなったあと、実家の電気や水道をすぐに止めてはダメなのですか?」です。一人暮らしだった親が亡くなり、実家にはだれも住まなくなった。毎月、電気や水道の料金の知らせが届く。「だれも使わないのだから、全部止めてしまおう」。そう考えるのは、ごく自然なことです。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この場面でどう考えるかをお話しします。
料金を減らそうと考えるのは、まちがいではありません
はじめにお伝えしておきます。だれも住まない実家の電気や水道を止めることは、ダメなことではありません。
だれも使わない料金を払い続けるのは、もったいないものです
使っていなくても、契約によっては毎月の基本の料金がかかることがあります。だれも住んでいない家の分を払い続けるのは、もったいないと感じるのも当然です。
家の中の事故を防ぐ、という考え方もあります
だれもいない家で、古い電気の配線や水道の管から、思わぬ事故が起きることを心配される方もいます。使わないものを止めておくことで、安心できるという面もあります。
それでも私が「すぐに全部止める」をすすめない理由
まちがいではない。そのうえで、私ならすぐに全部を止めることはしません。理由は三つあります。
家の手入れに、電気や水道が必要になります
だれも住まない家は、換気や掃除をしないと、思っている以上に早く傷みます。窓を開けて風を通す、掃除機をかける、庭に水をまく。こうした手入れには、電気や水道が必要です。片付けのときにも、照明や水が使えないと作業がはかどりません。
家を見てもらうときに、困ることがあります
実家を売るにしても、貸すにしても、買いたい人や借りたい人に家を見てもらうことになります。電気がつかない、水が出ない家は、暗くて様子が分かりにくく、良い印象を持ってもらいにくいものです。水回りの具合を確かめたいと言われることもあります。
止めたあと、もう一度使えるようにする手間がかかります
一度止めた電気や水道を、もう一度使えるようにするには、手続きや立ち会いが必要になることがあります。遠くに住んでいる方ほど、その手間が負担になります。実家の行き先が決まるまでの間は、すぐに使える状態にしておくほうが楽なこともあるのです。
止めるもの・残すものを分けて考える
私が相談を受けたときに、ご家族と一緒に考えることを表にまとめました。契約の細かい決まりは、電気・水道・ガスのそれぞれの会社に確かめてください。
| 契約しているもの | 売る・残すが決まるまでの考え方の一例 | 確かめておきたいこと |
|---|---|---|
| 電気 | 換気や掃除、家を見てもらうときのために残しておくことが多い | 使わないときにブレーカーをどうするか |
| 水道 | 掃除や庭の手入れのために残しておくことが多い | 冬に凍って管が傷まないか、使わないときの元栓の扱い |
| ガス | だれも住まないなら、止めることを考えやすい | 止めるときや、もう一度使うときの立ち会いが必要か |
| 電話やインターネット | 使っていなければ、止めることを考えやすい | 親の名前の契約が、ほかに残っていないか |
| 新聞などの定期の配達 | 早めに止めたほうがよい | 郵便受けがいっぱいになると、空き家と分かりやすくなる |
契約の名前と支払い方を確かめる
電気や水道の契約は、亡くなった親の名前のままになっていることがほとんどです。料金が親の口座から引き落とされていた場合、その口座が使えなくなると、支払いが止まってしまうことがあります。だれの名前で、だれが払うかを、早めに決めておきましょう。
親の書類から、ほかの契約を探しておく
実家に残っている請求書や通帳を見ると、ほかにも続いている契約が見つかることがあります。残しておきたい書類については、親の死後、実家をすぐ片付けていい?残しておきたい書類と情報でまとめています。
電気や水道のことは、実家の行き先と一緒に考える
電気や水道をいつまで残すかは、実家をこの先どうするかで変わってきます。
行き先が決まるまでの「つなぎ」と考える
売る、貸す、だれかが住む、しばらく持っておく。行き先が決まるまでの間、実家の手入れができる状態を保っておく。電気や水道は、そのための「つなぎ」だと考えると、決めやすくなります。
持ち続けるときの費用も、家族で知っておく
電気や水道の料金も、実家を持ち続けるときの費用の一つです。ほかにどんな費用がかかるかは、誰も住まない実家を持ち続けると、どんな費用がかかる?でもお話ししています。
私なら、こう進めます
では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。
まず、続いている契約を一枚に書き出します
私なら、最初に実家で続いている契約を一枚に書き出します。電気、水道、ガス、電話、新聞など。それぞれ、だれの名前で、どこから払っているかも書きます。そのうえで、すぐに止めるものと、しばらく残すものを分けます。
実家の行き先を考えながら、止める時期を決めます
実家の状態やおおよその値段は私が見て、売る・残すの道を並べてご家族にお見せします。行き先の見通しが立てば、電気や水道をいつまで残すかも自然に決まってきます。名義のことは司法書士の先生、税金のことは税理士の先生に必要に応じて確認します。小さなことから一つずつ片付けていけば、相続の全体も落ち着いて見えてきます。
士業会では、こんなふうにお手伝いします
士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。
まず代表の私、松本がお話を伺います
士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。実家の管理や行き先は私の長年の経験から、名義のことは司法書士の先生、税金のことは税理士の先生に確かめながら、一緒に整理していきます。
売ることを前提にはしません
私たちは、売ることも、残すことも前提にしません。ご家族にとっていちばん良い道を、一緒に考えます。相談は依頼ではありませんので、まずは気軽にお話しください。
よくある質問
電気や水道の契約は、親の名前のままでもいいですか?
しばらくそのままのこともありますが、支払い方が止まってしまうことがあります。だれの名前で、だれが払うかを、それぞれの会社に確かめながら早めに決めておきましょう。
冬の間、水道はどうすればいいですか?
寒い地域では、管が凍って傷むことがあります。使わないときの元栓の扱いなどを、水道の会社や地元の業者さんに確かめておくと安心です。
もう全部止めてしまいました。困りますか?
あわてなくて大丈夫です。必要になったときに、もう一度使えるようにする手続きができます。実家の行き先を考えながら、いつ使えるようにするか決めましょう。
だれも住まない実家の管理は、だれがすればいいですか?
家族で受け持ちを決めておくのがおすすめです。だれがどれくらいの間隔で見に行くか、費用をどう分けるかを話し合っておきましょう。
実家を売るかどうか、まだ決められません。
決まっていなくて大丈夫です。売る・貸す・しばらく持つを並べて、ご家族と一緒に比べるところからお手伝いします。
遠方に住んでいても相談できますか?
はい、大丈夫です。お電話やフォームからのご相談も受け付けています。まずは状況をお聞かせください。
まとめ
親が亡くなったあと、だれも住まない実家の電気や水道を止めようとするのは、ダメなことではありません。料金を減らしたい、家の中の事故を防ぎたい、という考えはまちがいではありません。
ただ、実家の手入れや、家を見てもらうときには、電気や水道が必要になることが多いものです。だから私なら、続いている契約を書き出し、止めるものと残すものを分けて、実家の行き先を考えながら止める時期を決めます。
「親が亡くなって、何から手をつければいいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。
違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。
一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一
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