実家を売るか残すか、損か得かだけで決めてはダメなのですか?

実家を売るか残すか、損か得かだけで決めてはダメなのですか?

結論:実家を売るか残すかを、損か得かで考えることは、ダメではありません。お金の見通しは、とても大切な材料です。ただ、実家を売るか残すかは、お金だけでは決めきれないことが多いものです。私なら、お金と同じくらい、家族それぞれの暮らしと気持ち、実家を守る手間も一つの表に並べて、家族みんなで比べてから決めます。

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  • 実家を売る・貸す・残すを、同じ表で比べる方法
  • 実家の今の値段の目安と、持ち続けるときの手間や費用
  • 家族それぞれの考えを、どう話し合いにつなげるか

代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。「まだ何も決まっていない」という方も大丈夫です。

こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「どうしてダメなのですか?」シリーズでは、相続でよくいただく疑問に、私の考えをそのままお話ししています。

今回の疑問は「実家を売るか残すか、損か得かだけで決めてはダメなのですか?」です。親から実家を引き継ぐと、まず気になるのはお金のことです。売ったらいくらになるのか、持ち続けたらいくらかかるのか。数字で比べて、得な方を選べばいい。そう考えるのはとても自然です。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この疑問にどう答えるかをお話しします。

損か得かで考えるのは、まちがいではありません

はじめにお伝えしておきます。実家を売るか残すかを、お金の面から考えるのは大切なことです。

お金の見通しがないと、話し合いが進みません

実家の今の値段の目安、持ち続けるときにかかる費用、売るときにかかる費用。こうした数字がないまま話し合うと、それぞれが思い込みで話してしまい、なかなか前に進みません。数字は、家族が同じ方向を見るための大切な材料です。

数字で考えると、気持ちが落ち着くこともあります

親を亡くしたばかりのころは、気持ちが揺れやすいものです。数字を並べてみることで、少し冷静になれることもあります。だから、損得を考えること自体はまったく悪いことではありません。

それでも、お金だけでは決めきれない理由

それでも私が「損か得かだけで決めない方がいい」とお話しするのは、実家にはお金では測れないものが重なっているからです。

家族それぞれの暮らしが関わります

実家の近くに住んでいる人、遠くに住んでいる人、いつか戻りたい人。実家を売るか残すかは、家族それぞれの暮らしに影響します。数字の上では得でも、だれかの暮らしに大きな負担がかかる道は、長くは続きません。

気持ちは、あとから大きくなることがあります

「売った方が得だから」と決めたあとで、「やっぱり残したかった」と気持ちがあふれてくることがあります。反対に、気持ちだけで残したあとで、手入れの重さに疲れてしまうこともあります。どちらも、決める前に気持ちを言葉にしておけば、和らげられることが多いのです。

実家を守る「手間」は、数字に出にくいものです

見回り、草取り、郵便物の確認、ご近所へのあいさつ。持ち続けるときの手間は、費用の表には出てきません。でも、その手間をだれが受け持つかで、家族の負担は大きく変わります。

売るか残すかを、一つの表で比べる

私が相談を受けたときに、ご家族と一緒に作る比べ方の表です。お金だけでなく、暮らし・気持ち・手間も同じ表に並べるのがポイントです。

比べること 売る 貸す 残す(だれかが使う・持ち続ける)
お金 まとまったお金が入る。売るための費用もかかる 家賃が入る。直す費用や管理の費用がかかる 税金や保険、手入れの費用がかかり続ける
暮らし 実家に通う必要がなくなる 借りる人とのやりとりが続く 使う人の暮らしの場になる
気持ち 思い出の場所を手放すさびしさ 家は残るが、自由には使えない 思い出の場所が残る安心
手間 売るまでの準備が主になる 借りる人がいる間、管理が続く 見回りや手入れが続く
確かめること 名義、税金、値段の目安 家の状態、借りたい人がいるか だれが受け持つか、いつ見直すか

数字は、目安で大丈夫です

最初からくわしい数字はいりません。目安でいいので、売る・貸す・残すのお金を並べてみます。税金のことは、私なら税理士の先生に確かめます。

気持ちの欄は、一人ずつ書いてもらいます

気持ちの欄は、家族一人ひとりに書いてもらうのがおすすめです。口では言いにくいことも、書くと伝わることがあります。兄弟の意見が分かれたときの考え方は、実家をどうするか、兄弟の多数決で決めてはダメなのですか?でもお話ししています。

「残す」を選ぶなら、決めておきたいこと

比べた結果、残すことを選ぶ家族も多くいます。それも立派な答えです。

だれが受け持つかを、決めておきます

残すなら、費用と手間をだれがどう受け持つかを決めます。一人に負担が偏ると、あとで気持ちのすれ違いが生まれやすいからです。

見直す時期を、決めておきます

「とりあえず残す」で終わらせず、いつもう一度話し合うかを決めておきます。いつか使うかもしれない実家、とりあえず残しておいてはダメなのですか?もあわせてご覧ください。

私なら、こう進めます

では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。

まず、お金の目安をそろえます

実家の今の値段の目安と、持ち続けるときの費用の目安をそろえます。家族みんなが同じ数字を見ることが、話し合いの出発点です。

次に、暮らしと気持ちを聞きます

数字を見たうえで、一人ひとりの暮らしと気持ちを聞きます。「数字ではこうだけど、私はこう思う」。その言葉こそ、決めるときに大切にしたいものです。

最後に、名義と税金を先生に確かめてから決めます

道が見えてきたら、名義のことは司法書士の先生、税金のことは税理士の先生に確かめます。そのうえで、家族みんなが納得できる形で決めます。

士業会では、こんなふうにお手伝いします

士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。

まず代表の私、松本がお話を伺います

士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。実家の値段の考え方や売り方・貸し方は私の長年の経験から、名義や税金のことは先生方に確かめながら、一緒に整理していきます。

売ることを前提にはしません

私たちは、売ることも、残すことも前提にしません。ご家族にとっていちばん良い道を、一緒に考えます。相談は依頼ではありませんので、「売るか残すか、まだ全然決められない」という段階でも、気軽にお話しください。

よくある質問

実家を売るか残すか、いつまでに決めればいいですか?

家族の事情によって違います。急いで決める必要はありませんが、決めないままにせず、話し合う時期を決めておくのがおすすめです。手続きの期限が関わる場合は、先生に確認しましょう。

お金の面では売る方が得そうです。それでも迷います。

迷うのは自然なことです。迷う理由を言葉にしてみると、暮らしや気持ちの中に大切なことが見つかることがあります。

兄弟で、損得の考え方が違います。

よくあることです。まず同じ数字を見て、そのうえで一人ひとりの理由を聞くと、話し合いが進みやすくなります。

貸すという道もありますか?

あります。家の状態や場所によって向き不向きがあるので、売る・残すと同じ表で比べてみましょう。

実家の値段の目安は、どうやって知ればいいですか?

いくつかの方法があります。士業会のご相談でも、値段の考え方を一緒に整理しています。

まだ何も決まっていませんが、相談できますか?

はい。何も決まっていない段階こそ、選べる道を広く比べられます。まずはお話をお聞かせください。

まとめ

実家を売るか残すかを、損か得かで考えるのは、ダメではありません。お金の見通しは、家族が同じ方向を見るための大切な材料です。

ただ、実家にはお金では測れない暮らしや気持ち、守る手間が重なっています。だから私なら、お金・暮らし・気持ち・手間を一つの表に並べ、家族みんなで比べ、名義と税金を先生に確かめてから、売るか残すかを決めます。

「どう比べればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。

違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。

一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一

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