結論:話がまとまらないとき、「多数決で決めよう」と考えるのは、前に進みたい気持ちの表れで、よく分かります。ただ、私なら、多数決では決めません。実家を売ることなど、兄弟みんなの考えがそろわないと進められないこともあると言われていますし、数で負けた兄弟の気持ちが、あとまで残ってしまうからです。数で決める前に、一人ひとりの「そう思う理由」を聞き、同じ材料を見ながら、みんなが納得できる形を探します。
【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること
- 兄弟それぞれの「売りたい」「残したい」の理由の整理
- 兄弟みんなで同じように見られる、実家の材料のそろえ方
- だれかが我慢するのではない、話し合いの進め方
代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。兄弟で意見が分かれたままの方も大丈夫です。
こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「どうしてダメなのですか?」シリーズでは、相続でよくいただく疑問に、私の考えをそのままお話ししています。
今回の疑問は「実家をどうするか、兄弟の多数決で決めてはダメなのですか?」です。三人兄弟のうち、二人は「売りたい」、一人は「残したい」。何度話してもまとまらない。「もう多数決で決めよう」。そんな声が出るのは、話し合いが長引いて、みんなが疲れてきたときです。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この疑問にどう答えるかをお話しします。
多数決を考えるのは、前に進みたいからです
はじめにお伝えしておきます。多数決で決めようと考えること自体は、決しておかしなことではありません。
話し合いが長引くのは、だれにとってもつらいものです
同じ話を何度も繰り返し、そのたびに気まずくなる。話し合いが長引くと、兄弟みんなが疲れてしまいます。「どこかで決めなければ」と考えるのは、当然のことです。
多数決は、分かりやすい決め方です
学校でも職場でも、意見が分かれたら多数決。だれにとってもなじみのある、公平に見える決め方です。兄弟の間でもそうしたい、と考える気持ちはよく分かります。
それでも私が多数決で決めない理由
前に進みたい気持ちはよく分かる。そのうえで、私なら多数決では決めません。理由は三つあります。
多数決では進められないこともあります
親の名義のままの実家を売るなど、相続した兄弟みんなの考えがそろわないと進められないことがあると言われています。数で決めたつもりでも、一人が反対していると、手続きのところで止まってしまうことがあるのです。どんな場面でだれの同意が必要になるかは、司法書士などの先生に確認するのが安心です。
数で負けた兄弟の気持ちが、あとまで残ります
多数決で負けた兄弟は、「自分の気持ちは聞いてもらえなかった」と感じます。実家のことは決まっても、兄弟の関係に、長いしこりが残ってしまうことがあります。
反対している理由に、大切なことが隠れていることがあります
「残したい」と言う兄弟の本当の理由が、「親の介護をしてきた自分の思いを分かってほしい」だったり、「売ったお金の分け方が心配」だったりすることがあります。理由が分かれば、売るか残すか以外の解決の道が見えることもあるのです。
数で決める前に、整理しておきたいこと
私が相談を受けたときに、意見が分かれた兄弟と一緒に整理することを表にまとめました。手続きや税金の細かいことは、必要に応じて先生に確認します。
| 整理すること | どうやって進めるか | なぜ大切か |
|---|---|---|
| 一人ひとりの考えと理由 | 「どうしたいか」と「なぜそう思うか」を分けて聞く | 理由の中に、歩み寄れる点が見つかるため |
| 実家の今の姿 | 家の状態、おおよその値段、管理の手間を見る | 兄弟が同じ材料から考えられるため |
| 売る・残す以外の道 | だれかが住む、貸す、時期をずらす、などを並べる | 二つに一つの話し合いから抜け出すため |
| お金の分け方 | 売った場合、残した場合の分け方を考える | 「損をするのでは」という不安を減らすため |
| だれの同意が必要か | 司法書士などの先生に確認する | 手続きのところで止まらないため |
「どうしたいか」と「なぜ」を分けて聞く
「売りたい」「残したい」という答えだけを並べると、ぶつかるしかありません。でも「なぜ」を聞くと、「管理が大変だから」「思い出があるから」「お金が必要だから」と、それぞれの事情が見えてきます。事情が分かると、話し合いはぐっと進めやすくなります。
二つに一つにしない
売るか、残すか。その二つだけで話すと、どちらかが負けることになります。だれかが住む、しばらく貸す、売る時期を決めておく。道を増やすことで、みんなが納得できる形が見つかることがあります。兄弟で話し合うときに気をつけたいことは、遺産分割、兄弟だけで話し合って決めてはダメなのですか?でもお話ししています。
「とりあえず共有」にも、気をつけたい
話がまとまらないとき、「ひとまず兄弟みんなの共有にしておこう」と決めるご家族もいらっしゃいます。
共有は、決めるのを先送りにすることもあります
共有にすると、その場はおさまります。でも、いつか売る、貸す、直すといったときに、またみんなの考えをそろえる必要が出てきます。決めるのを先送りにしただけ、ということもあるのです。
共有にする前に考えたいこと
共有にする前に考えておきたいことは、相続した不動産を兄弟の共有名義にする前に考えたいことでまとめています。
私なら、こう進めます
では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。
まず、一人ひとりのお話を伺います
私なら、兄弟みんなが集まる前に、できれば一人ひとりのお話を伺います。みんなの前では言いにくい本当の理由が、一人のときには出てきやすいからです。
同じ材料を並べ、みんなで道を選びます
実家の状態やおおよその値段、管理の手間は私が見て、売る・残す・住む・貸すといった道と、それぞれのお金の分け方を並べます。名義や同意のことは司法書士の先生、税金のことは税理士の先生に確認します。そのうえで、兄弟みんなで同じ材料を見ながら選んでいただく。だれかが我慢するのではなく、みんなが「これなら」と思える形を一緒に探す。それが私のやり方です。
士業会では、こんなふうにお手伝いします
士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。
まず代表の私、松本がお話を伺います
士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。実家の値段や使い道は私の長年の経験から、名義のことは司法書士の先生、税金のことは税理士の先生に確かめながら、一緒に整理していきます。
兄弟のだれかの側にかたよりません
私たちは、売りたい方の側にも、残したい方の側にもかたよりません。ご家族みんなが納得できる形を一緒に考えます。相談は依頼ではありませんので、まずは気軽にお話しください。
よくある質問
兄弟の多数決で、実家を売ることはできますか?
兄弟みんなの考えがそろわないと進められないこともあると言われています。どんな場合にだれの同意が必要かは、先生に確認しながら考えます。
一人だけ反対している兄弟を、どう説得すればいいですか?
説得より先に、反対している理由を聞いてみてください。理由が分かると、売るか残すか以外の道が見つかることがあります。
兄弟一人ひとりと、別々に相談できますか?
はい、ご相談いただけます。みんなの前では話しにくいことも、まずはお聞かせください。
話し合いが何年も止まっています。
そういうご家族も少なくありません。止まった理由を一緒に整理し、同じ材料を見るところからやり直してみましょう。
とりあえず共有にしておけば大丈夫ですか?
その場はおさまっても、あとでまたみんなの考えをそろえる必要が出てきます。共有にする前に、この先のことも一緒に考えておくと安心です。
遠方に住んでいても相談できますか?
はい、大丈夫です。お電話やフォームからのご相談も受け付けています。まずは状況をお聞かせください。
まとめ
実家をどうするか、兄弟の多数決で決めようと考えるのは、前に進みたい気持ちの表れで、よく分かります。
ただ、兄弟みんなの考えがそろわないと進められないこともあり、数で負けた兄弟の気持ちは長く残ります。だから私なら、一人ひとりの「そう思う理由」を聞き、同じ材料を並べ、売る・残す以外の道も含めて、みんなが納得できる形を一緒に探します。
「兄弟で意見が分かれたまま、どうしていいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。
違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。
一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一
コメント