結論:ダメではありません。ただ、私なら、売る前の大きなリフォームはすぐには決めません。かけた費用がそのまま売る値段に上乗せされるとは限らず、買う人が「自分の好みに直したい」と考えることも多いからです。工事の前に、まず「買う人が何を求めているか」を確かめます。
【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること
- リフォームする・しない、それぞれで考えたいこと
- 工事の前に、確かめておきたい家の状態
- 家族で費用を出し合うときの決め方
代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。リフォームの見積もりをもう取った方も、これからの方も大丈夫です。
こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「どうしてダメなのですか?」シリーズでは、相続でよくいただく疑問に、私の考えをそのままお話ししています。
今回の疑問は「相続した実家、リフォームしてから売ってはダメなのですか?」です。久しぶりに実家を見ると、壁紙の汚れや古いお風呂、台所が気になる。「このままでは買い手がつかないのでは」「きれいにすれば高く売れるのでは」と考えるのは、とても自然なことです。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この考えをどう見ているかをお話しします。
リフォームしてから売ること自体は、悪いことではありません
はじめにお伝えしておきます。リフォームしてから売ることが、いつもまちがいというわけではありません。
見た目が整うと、印象がよくなるのは確かです
家を見に来た人は、最初の印象で気持ちが大きく動きます。暗くて汚れた部屋より、明るく清潔な部屋の方が「ここで暮らす自分」を思い描きやすいのは当然です。特に、すぐに住みたい人にとっては、手を入れなくてよい家は魅力になります。
直さないと困る傷みは、直した方がよいこともあります
雨もりや、水まわりの故障など、住むうえで困る傷みは、そのままだと買う人が不安に感じます。こうした部分は、売る前に直しておく方が話が進みやすい場合があります。
それでも、私がすぐには決めない理由
ダメではない。そのうえで、私なら大きな工事はすぐには決めません。理由は三つあります。
かけた費用が、そのまま値段に乗るとは限りません
たとえば台所を新しくしても、その費用の分だけ高く売れるとは限りません。買う人は、場所や広さ、まわりの似た家の値段と比べて決めるからです。工事をしたのに、思ったほど値段が上がらなかった、という話を私は何度も見てきました。
買う人は「自分の好みに直したい」ことが多い
中古の家を買う人の中には、「安く買って、自分の好きなように直したい」と考える人も少なくありません。そういう人にとっては、すでに直してある家より、手を入れていない家の方が選びやすいこともあります。せっかくの工事が、好みに合わないこともあるのです。
工事の間も、時間と手間がかかります
リフォームには、見積もり、打ち合わせ、工事と、時間がかかります。その間も税金や管理の負担は続きますし、遠くに住んでいれば立ち会いも大変です。売り出す時期が遅れることも考えておく必要があります。売るまでにかかる費用の全体は、相続した家を売るとき、売却までにかかる費用は何がある?にまとめています。
リフォームする前に、確かめたいこと
工事を決める前に、私が相談者と一緒に確かめることを表にまとめました。
| 確かめたいこと | どうやって確かめるか | なぜ大切か |
|---|---|---|
| この地域で家を探す人の好み | 地元をよく知る不動産会社に聞く | すぐ住みたい人が多いか、自分で直したい人が多いかで答えが変わるため |
| 近くの似た家の売れ方 | 直してある家と、そのままの家の両方を聞く | 直したことで値段にどれくらい差が出ているか分かるため |
| 家の傷みぐあい | 雨もり・水まわり・床などを専門の人に見てもらう | 直すべき傷みと、そのままでよい古さを分けられるため |
| 名義と家族の同意 | 名義がだれか、相続人みんなが売ることに同意しているか | 工事をしても、名義や同意が整っていなければ売れないため |
| 費用をだれが出すか | 兄弟などで負担をどう分けるか話し合う | あとで「勝手に工事した」と言われないようにするため |
「直す」と「きれいにする」は分けて考える
大がかりな工事をしなくても、片付けと掃除、草むしりをするだけで、家の印象はずいぶん変わります。私なら、まずお金のかからない「きれいにする」から始め、「直す」は必要なところだけにします。
工事の費用は、家族の話し合いで決める
相続した家を兄弟で受け継いでいる場合、一人が先に費用を出して工事をすると、あとでお金の分け方でもめることがあります。工事の前に、だれがいくら出し、売れたらどう分けるかを話し合っておくと安心です。
建物の古さによっては、別の道もあります
リフォームか、そのままか。その二つだけでなく、家の状態によっては別の考え方もあります。
建物がかなり古いときは、土地として見てもらうことも
建物がかなり傷んでいる場合、買う人は建物ではなく土地に価値を感じていることがあります。その場合、リフォームより、そのまま、あるいは解体して売る方が合うこともあります。解体を考えるときの注意は、古い実家はそのまま売れる?解体を決める前に確認したいことでお話ししています。
税金のことも、売り方で変わることがあります
相続した家を売るときの税金は、売り方や時期によって変わることがあります。細かい条件は税理士の先生に確認が必要なので、工事や解体を決める前に、一度確かめておくと安心です。
私なら、こう進めます
では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。
まず「そのまま」の値段を知ってから考えます
私なら、工事をする前に、今のままの状態でどれくらいで売れそうかを聞きます。そのうえで「直したらどう変わるか」を聞き、差が費用に見合うかを家族で考えます。比べる材料がそろえば、迷いはずいぶん小さくなります。
工事は、買う人が決まりそうな部分だけにします
直すとしても、雨もりなど、買う人が不安に思う部分にしぼります。好みが分かれる部分は、買う人にまかせる。それが、かけた費用をむだにしにくい進め方だと、私は考えています。
士業会では、こんなふうにお手伝いします
士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。
まず代表の私、松本がお話を伺います
士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。家の状態や売り方は私の長年の経験から、名義や税金のことはその分野の先生に確かめながら、一緒に整理していきます。
売ることを先に決めたりはしません
私たちは、売ることを前提にお話を聞くわけではありません。売る・残す・貸すのどれがご家族に合うかから、一緒に考えます。相談は依頼ではありませんので、まずは気軽にお話しください。
よくある質問
古い家は、リフォームしないと売れませんか?
そうとは限りません。自分で直したい人や、土地に価値を感じる人もいます。まずは今のままでどう見られるかを確かめてから考えましょう。
壁紙やたたみだけ新しくするのはどうですか?
安く済む手入れで印象がよくなるなら、よい方法の一つです。ただ、買う人が自分で替えたいこともあるので、地元の不動産会社の意見も聞いてから決めると安心です。
リフォームの費用は、売ったお金から出せますか?
工事は売る前に行うので、先に費用を用意する必要があることが多いです。だれがどう負担するか、家族で先に話し合っておきましょう。
名義が親のままでも、リフォームはできますか?
工事そのものはできても、売るときには名義を整える必要があります。手続きは司法書士の先生の分野なので、必要に応じて確認しながら進めます。
兄弟が「直してから売ろう」と言っています。
高く売りたい気持ちは大切です。そのままの値段と、直したときの値段の両方を聞き、家族みんなで比べてから決めると、あとで気持ちがすれ違いにくくなります。
まとめ
相続した実家をリフォームしてから売るのは、ダメなことではありません。見た目が整えば印象はよくなり、住むうえで困る傷みは直した方がよいこともあります。
ただ、かけた費用がそのまま値段に乗るとは限らず、買う人が自分で直したいこともあります。だから私なら、工事の前に「そのままの値段」と「買う人が求めていること」を確かめ、必要なところだけを直します。
「直すべきか、そのまま売るべきか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。
違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。
一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一
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