結論:ダメなことはありません。相続登記は、相続した本人が自分で申請することもでき、法務局で手続きの案内も受けられます。ただ、私なら、申請の前に「この家をこれからどうするか」を家族で整理します。だれの名義にするかの決め方が、あとの売却や税金、家族の関係にもかかわってくるからです。
【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること
- 相続した家を、これから住むか・貸すか・売るか
- だれの名義にするかを決める前に、確かめておきたいこと
- 自分で進めるところと、専門家に確かめたいところの分け方
代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。準備がそろっていなくても大丈夫です。
こんにちは。一般社団法人 士業会の代表理事、松本 淳一です。不動産の仕事に40年近く携わってきて、相続した家の名義のことで迷っている方のお話も、たくさん伺ってきました。
シリーズ「どうしてダメなのですか?」、今回の疑問は「相続登記を自分でやってはダメなのですか?」です。できることは自分でやりたい、というお気持ちは、とてもよく分かります。
はじめにお答えします。ダメなことはありません。ここからは、私ならどう考えるか、というお話をさせてください。
そもそも相続登記とは?
まず、相続登記とは何かを、かんたんにおさらいしておきましょう。
家や土地の「持ち主の記録」を書きかえる手続き
家や土地には、だれが持ち主なのかを記録した国の帳簿があります。これを登記といいます。持ち主が亡くなったとき、その家や土地を受け継いだ人の名前に記録を書きかえる手続きが、相続登記です。申請先は、その家や土地のある地域を受け持つ法務局です。
2024年4月から義務になりました
相続登記は、2024年4月から義務になりました。相続で家や土地を取得したことを知ってから、原則3年以内に申請することが必要です。以前は「いつかやればいい」と考えられがちでしたが、今は期限を意識して進める手続きになっています。
名義を変えないと、売ることもできない
亡くなった方の名義のままでは、家を売ったり、その家を担保にお金を借りたりすることができません。将来どうするかにかかわらず、相続登記はいずれ必要になる手続きです。名義変更の始め方については相続した家の名義変更は何から始める?でもお話ししています。
相続登記は、自分で申請することもできます
相続登記は、専門家に頼まなければいけない手続きではありません。相続した本人が、自分で申請することもできます。
法務局で手続きの案内を受けられる
法務局では、登記の手続きについて案内を受けることができます。書類の書き方や、そろえるものが分からないときに相談できるので、自分で進めたい方にとって心強い窓口です。案内の受け方は法務局によって決まっているので、事前に確かめてから出かけると安心です。
自分でやる良さ
自分で申請すると、手続きの流れが自分でよく分かります。家族の戸籍をたどる中で、親のことを改めて知る機会になったという方もいます。専門家に頼む費用はかかりません。ただし、登記の申請そのものには国に納める税金(登録免許税)がかかり、戸籍などの書類を取り寄せる費用もかかります。金額は、家や土地の評価や、取り寄せる書類の数によって変わります。
司法書士に頼む良さ
司法書士は、登記の手続きの専門家です。戸籍を集めることや書類を作ることを任せられるので、時間や手間を減らせます。書類の不備で何度も法務局に行く心配も少なくなります。費用は状況によって変わるので、頼む前に確かめておくとよいでしょう。自分でやるのも、司法書士に頼むのも、どちらも良い選び方です。
自分で進めやすい相続、確かめごとが多い相続
自分で申請できるかどうかは、相続の形によって、やりやすさがちがいます。目安として表にしてみました。
やりやすさの目安
| 相続の様子 | 自分で進めやすさの目安 | 確かめておきたいこと |
|---|---|---|
| 相続する人が一人だけ | 比較的進めやすい | 必要な戸籍がそろっているか |
| 相続する人が複数で、話し合いがまとまっている | 進められるが、書類が増える | 話し合いの内容を書いた書類(遺産分割協議書)と、全員の署名・押印 |
| 家族の意見が分かれている | 申請の前に話し合いが必要 | だれが受け継ぐか、気持ちの面も含めた合意 |
| 何代も前の名義のままになっている | 戸籍の取り寄せが多くなりやすい | 相続する人がだれなのか、全員を確かめること |
| 遺言がある | 遺言の種類によって手順が変わる | 遺言の中身と、必要な手続き |
むずかしいのは、書類より「決めること」
表を見ると分かるように、自分で進めるときに手間がかかるのは、書類そのものより、その前の「だれが受け継ぐかを決めること」であることが多いのです。書類の書き方は法務局で案内を受けられますが、家族の中で何を決めるかは、家族にしか決められません。
時間に余裕をもって始める
戸籍を集めるには、亡くなった方が生まれてから亡くなるまでの記録が必要です。本籍が何度も変わっている場合は、取り寄せ先がいくつにもなることがあります。期限があるので、余裕をもって始めることをおすすめします。
私なら、申請の前に「この家をどうするか」を整理します
では、私ならどうするか。申請の書類を書き始める前に、「この家をこれからどうするか」を全体で整理します。
名義の決め方は、あとの選び方にかかわる
たとえば、きょうだい何人かで少しずつ持つ形(共有)にすると、あとで売るときに全員の合意が必要になります。一人の名義にすると、ほかのきょうだいとのお金の分け方を考える必要が出てきます。どちらが良い悪いではなく、「将来その家をどうしたいか」によって、合う決め方が変わるのです。
税金や家の値段も、先に見ておきたい
相続税がかかるかどうか、家を売ったときに税金がどうなるかは、だれが受け継ぐかと関係することがあります。また、家がいくらくらいなのかが分からないと、きょうだいの間で公平な分け方を話し合いにくくなります。相続税のことは実家を相続したら相続税は必ずかかる?もあわせてご覧ください。
そのうえで、自分でやるところを決める
全体が整理できたら、「申請は自分でやる」「戸籍集めだけは自分でやって、書類は確かめてもらう」など、自分でやる範囲を決めればよいのです。全体を見てから決めれば、自分で申請することに、もっと自信を持って取り組めます。
士業会では、どう相談を進めるのか
一般社団法人 士業会での相談の進め方をお話しします。
まず、代表の私、松本がお話を伺います
士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認しながら、何から始めるかを一緒に整理します。「自分で登記したいけれど、その前に全体を見ておきたい」というご相談も歓迎です。
違う専門の仲間が、ワンチームで考える
士業会には違う専門を持つ仲間がいて、一人の相談者の問題をワンチームで一緒に考えます。登記のこと、税金のこと、家の値段のこと、家族の気持ちのことを、一つの問題として見ていきます。士業会がどんな集まりなのかは士業プロフェッショナル最強チーム、士業会とは?で紹介しています。
自分でやる気持ちを大切にします
士業会に相談したからといって、手続きを頼まなければいけないわけではありません。自分で申請したいというお気持ちを大切にしながら、そのために整理しておきたいことを一緒に確かめます。相談は依頼ではありません。
よくある質問
相続登記は、本当に自分でできますか?
はい。相続した本人が自分で申請することもできます。法務局で手続きの案内を受けられるので、分からないところは確かめながら進められます。
相続登記の期限はありますか?
2024年4月から相続登記は義務になり、相続で家や土地を取得したことを知ってから、原則3年以内に申請することが必要です。
自分でやる場合、費用はかかりませんか?
専門家に頼む費用はかかりませんが、登記の申請には登録免許税という税金がかかり、戸籍などを取り寄せる費用もかかります。金額は状況によって変わります。
きょうだいで話し合いがまとまっていません。先に登記だけできますか?
話し合いがまとまる前にできる手続きもありますが、どうするのがよいかは状況によって変わります。まずは、だれが受け継ぐかの話し合いに何が必要かを、一緒に整理するのがおすすめです。
途中まで自分でやって、むずかしくなったら相談してもいいですか?
もちろんです。集めた書類があれば、それを見ながら、どこまで進んでいて、次に何をすればよいかを一緒に整理します。
相談料はかかりますか?
相続不動産の初回相談は0円です。その後に何かを頼むかどうかは、あなたが決めてください。
まとめ
相続登記を自分でやっても、ダメなことはありません
相続登記は、相続した本人が自分で申請することもでき、法務局で手続きの案内も受けられます。自分でやるのも、司法書士に頼むのも、どちらも良い選び方です。
私なら、申請の前に全体を整理します
ただ、だれの名義にするかの決め方は、あとの売却や税金、家族の関係にもかかわります。私なら、申請の前に「この家をこれからどうするか」を全体で整理してから、自分でやる範囲を決めます。迷ったときは、まずお話を聞かせてください。
違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。
一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一
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