結論:毎年きちんと固定資産税を払ってきたのですから、「この家は自分が守ってきた」と思うのは自然なことです。ただ、私なら、税金を払っている人と、家の持ち主(名義の人)を分けて考えます。固定資産税の通知が届いて払っていても、それだけで家が自分のものになるわけではないからです。名義がだれになっているか、兄弟がどう考えているかを、早めに確かめておきます。
【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること
- 実家の名義が、今だれになっているかの確かめ方
- これまで払ってきた税金や費用を、兄弟でどう考えるか
- 名義を整えるまでの順番
代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。何年も税金を払い続けてきた方も大丈夫です。
こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「どうしてダメなのですか?」シリーズでは、相続でよくいただく疑問に、私の考えをそのままお話ししています。
今回の疑問は「固定資産税を払っていれば、実家は自分のものだと思ってはダメなのですか?」です。親が亡くなってから、実家の固定資産税(こていしさんぜい:家や土地を持っていると毎年かかる税金)の通知が自分のところに届くようになった。だから毎年払っている。「払っているのは自分なんだから、この家は自分のもの」。そう考えている方は、思いのほか多くいらっしゃいます。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この疑問にどう答えるかをお話しします。
税金を払い続けてきたことは、大切な事実です
はじめにお伝えしておきます。実家の税金を払い続けてきたことは、とても大切なことです。
家を守ってきた、という気持ちはまちがいではありません
毎年の税金を払い、ときには草刈りや修理もしてきた。それは、だれかがやらなければならなかったことを、あなたが引き受けてきたということです。「自分がこの家を守ってきた」という気持ちは、まちがいではありません。
払ってきた記録は、話し合いの大切な材料になります
いつ、いくら払ってきたか。その記録は、あとで兄弟と話し合うときに大切な材料になります。領収書や通帳の記録は、捨てずに残しておいてください。
それでも私が「自分のもの」と考えない理由
大切な事実である。そのうえで、私なら「税金を払っている=自分のもの」とは考えません。理由は三つあります。
税金を払う人と、家の持ち主は別のことです
固定資産税の通知は、亡くなった親の代わりに、家族のだれかに届くことがあります。でも、通知が届いて税金を払っていることと、家の持ち主になることは別の話です。家の持ち主がだれかは、登記(とうき:家や土地の持ち主を国の記録に書くこと)で確かめます。細かい決まりは、司法書士の先生に確認するのが安心です。
名義が親のままなら、兄弟みんなで受け継いだ状態のことがあります
親が亡くなったあと、実家をだれが受け継ぐかを家族で決めていなければ、兄弟みんなで受け継いでいる状態になっていることがあります。そうなると、税金を払っているのが一人でも、ほかの兄弟にも実家についての考えや立場があります。名義を親のままにしておくことについては、相続した実家、名義を親のままにしておいてはダメなのですか?でもお話ししています。
「自分のもの」と思ったまま動くと、すれ違いが起きます
「自分のものだから」と、兄弟に相談せずに家を貸したり、売る話を進めたりすると、あとで「聞いていない」と言われてしまうことがあります。払ってきた側からすると納得がいかない気持ちになりますが、そのすれ違いは、名義と家族の考えを先に確かめておくことで防げます。
「税金を払っている人」と「名義の人」を分けて考える
私が相談を受けたときに、ご家族と一緒に確かめることを表にまとめました。手続きや税金の細かいことは、必要に応じて先生に確認します。
| 確かめること | どうやって確かめるか | なぜ大切か |
|---|---|---|
| 家の名義 | 登記の記録や権利証を見る | だれが持ち主なのかがはっきりするため |
| 固定資産税の通知の宛名 | 届いている通知を見る | 通知が届く人と名義の人が違うことに気づくため |
| 払ってきた税金や費用 | 領収書や通帳の記録をまとめる | 兄弟と話すときの材料にするため |
| 兄弟の考え | 実家をどうしたいかを一人ずつ聞く | だれが受け継ぐかを決める土台になるため |
| 名義の整え方 | 司法書士の先生に確認する | 家族に合った方法で名義を整えるため |
まずは名義を見てみる
「名義は当然、親のままだろう」と思っていたら、祖父の名義のままだった、ということも珍しくありません。思い込みで進めず、一度記録を確かめてみることが、すべての出発点です。
払ってきたお金をどう考えるかは、話し合いで決める
これまで一人で払ってきた税金や修理の費用を、兄弟でどう考えるか。これは決まった答えがあるものではなく、家族で話し合って決めることです。記録があれば、話し合いはずっと落ち着いて進みます。
兄弟と、どう話を切り出すか
「税金を払ってきたのは自分だ」という気持ちが強いほど、兄弟との話は切り出しにくいものです。
責める形ではなく、「一緒に整理したい」と伝える
「自分ばかり払ってきた」と伝えると、相手は身構えてしまいます。「名義のことを一度ちゃんと整理しておきたい」と伝えると、兄弟も話に入りやすくなります。
同じ情報を、兄弟みんなで見る
名義の記録や、払ってきた税金の記録を、兄弟みんなで同じように見ることが大切です。情報がそろうと、気持ちのすれ違いが起きにくくなります。名義を整える流れの全体は、相続登記・名義変更。私なら、書類を集める前に「誰の名義にするか」を考えますにまとめています。
私なら、こう進めます
では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。
まず、名義と払ってきた記録を並べます
私なら、最初に実家の名義を確かめ、これまで払ってきた税金や費用の記録を一枚にまとめます。名義の人と払ってきた人が違うなら、それをはっきりさせたうえで、兄弟と話し合う準備をします。
そのうえで、だれが受け継ぐかを決め、名義を整えます
兄弟で話し合い、実家をだれが受け継ぐかを決めたら、名義を整える手続きは司法書士の先生に確認しながら進めます。実家をこの先どうするかの見通しは私が見ます。税金を払ってきた方の思いも大切にしながら、家族みんなが納得できる形を一緒に考える。それが私のやり方です。
士業会では、こんなふうにお手伝いします
士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。
まず代表の私、松本がお話を伺います
士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。実家の状態やこの先の使い方は私の長年の経験から、名義のことは司法書士の先生、税金のことは税理士の先生に確かめながら、一緒に整理していきます。
兄弟のだれかの側にかたよりません
私たちは、税金を払ってきた方の側にも、ほかの兄弟の側にも立ちません。ご家族みんなが納得できる形を一緒に考えます。相談は依頼ではありませんので、まずは気軽にお話しください。
よくある質問
固定資産税の通知が自分の名前で届いています。家は自分の名義ですか?
通知が届くことと、家の名義は別のことです。名義は登記の記録で確かめます。確かめ方が分からないときは、一緒に整理します。
何年も一人で税金を払ってきました。兄弟に請求できますか?
どう考えるかは、ご家族の事情によって変わります。まずは払ってきた記録をまとめ、兄弟と話し合う材料にしましょう。くわしいことは先生に確認しながら考えます。
名義が祖父のままでした。どうすればいいですか?
あわてなくて大丈夫です。だれが受け継ぐかを家族で考えながら、名義の整え方を司法書士の先生に確認して進めます。
税金を払うのをやめてもいいですか?
払わないままにしておくと困ることがあります。だれが払うかを家族で決め直すことも含めて、早めに相談しておくと安心です。
兄弟とは何年も連絡を取っていません。
そういうご家族も少なくありません。どう連絡を取るか、何から伝えるかも、一緒に考えます。
名義のことも、士業会で相談できますか?
はい、大丈夫です。まず私がお話を伺い、名義のことは必要に応じて司法書士の先生に確認しながら進めます。相談は依頼ではありません。
まとめ
実家の固定資産税を払い続けてきたことは、家を守ってきた大切な事実です。「自分のもの」と感じる気持ちも、まちがいではありません。
ただ、税金を払っていることと、家の持ち主になることは別の話です。だから私なら、名義と払ってきた記録を並べ、兄弟と同じ情報を見ながら話し合い、名義は先生に確認しながら整えます。
「名義がどうなっているか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。
違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。
一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一
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