結論:査定額は、不動産会社が「このくらいで売れそう」と考えた見立てです。実際に売れる値段は、買う人が「この値段なら買う」と決めた値段です。決める人が違うので、差が出ることがあります。私なら、査定額をそのまま信じず、「その値段で売れる理由」と「売れるまでの期間」をあわせて確かめます。
【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること
- 届いた査定額が、実際に売れる値段に近いかどうか
- 家の状態や名義など、値段に関わる点の確認
- 売ったあと、手元にどれくらい残りそうかの見通し
代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。売り出し中で迷っている方も大丈夫です。
こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「査定シリーズ」では、相続した家や土地の査定について、よくいただく疑問にお答えしています。
今回の疑問は「査定額と実際に売れる値段は、どうして違うのですか?」です。「査定では思ったより高かったのに、売り出したら全然動かない」「結局、査定よりかなり下で売ることになった」。そんなお話を伺うことがあります。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この違いがどこから来るのかをやさしくお話しします。
査定額と売れる値段は、決める人が違います
いちばん大切なことから、お伝えします。
査定額を決めるのは、不動産会社です
査定額は、不動産会社が、近くで売れた家の例や今の買い手の動きをもとに考えた見立てです。「この家なら、このくらいで売れそうです」という意見です。
売れる値段を決めるのは、買う人です
実際に売れる値段は、家を買う人が「この値段なら買いたい」と思った値段です。どんなに査定額が高くても、買う人がその値段で納得しなければ、売れません。
だから、差が出るのはふしぎなことではありません
見立てる人と、決める人が違うのですから、差が出ることはあります。大事なのは、その差がどれくらいになりそうかを、先に考えておくことです。
差が大きくなりやすいのは、どんなときか
査定額と売れる値段の差が、とくに大きくなりやすい場面があります。
選んでもらうために、高めの査定額が出たとき
何社かが同時に査定をすると、どの会社も「自分に任せてほしい」と考えます。会社には会社の立場があり、仕事として契約をいただく必要があります。その中で、高めの金額が出やすくなる面はあります。理由がはっきりしない高い金額は、売れる値段との差が大きくなりがちです。
家の状態が、査定のときに十分に見えていなかったとき
写真や住所だけで出した査定と、実際に家の中まで見た査定では、金額が変わることがあります。雨もりや傷み、家財が残っていることなどは、買う人が現地で気にする点です。
相続ならではの事情が、あとから分かったとき
境界がはっきりしない、名義が亡くなった親のまま、兄弟の同意がまだ、という事情があとから分かると、売るまでに時間がかかったり、買う人が慎重になったりします。その分、値段に影響することがあります。
売れる値段に近づけるために、確かめたいこと
査定額が、実際に売れる値段にどれくらい近いかを見るために、確かめたいことを表にまとめました。
| 確かめたいこと | 聞き方の例 | なぜ大切か |
|---|---|---|
| もとにした売れた例 | 「どの家の売れた例を参考にしましたか?」 | 実際に売れた値段をもとにしているかが分かるため |
| 売り出し中の家との比べ方 | 「近くで売り出し中の似た家はいくらですか?」 | 買う人が比べる相手が分かるため |
| 売れるまでの期間 | 「この値段だと、どれくらいで売れそうですか?」 | 高い値段でも、長くかかれば負担が増えるため |
| 家の気になる点 | 「買う人が気にしそうな点はありますか?」 | 値段が下がるかもしれない理由を先に知れるため |
| 売れなかったとき | 「売れなかったら、どうしますか?」 | 値下げだけでなく、ほかの手も考えているかが分かるため |
「売れた値段」と「売り出している値段」は別物です
ネットで見かける家の値段は、多くが「売り出している値段」です。実際に売れた値段は、それより低いこともあります。査定の根拠が、どちらをもとにしているかを聞いてみると、見方が変わります。
期間と値段は、セットで考えます
時間をかければ高く売れる可能性がある一方で、空き家の管理や固定資産税などの負担は続きます。早めに売る場合と、時間をかける場合を比べて考えることが大切です。
手元に残るお金は、さらに違います
もう一つ知っておきたいのは、売れた値段がそのまま手元に残るわけではない、ということです。
売るときには、いくつか費用がかかります
不動産会社への手数料、名義変更の費用、家の片付けの費用など、売るまでにかかるお金があります。どれくらいかかるかは、家の状態や進め方によって変わります。
利益が出れば、税金がかかることもあります
相続した家を売って利益が出た場合、税金がかかることがあります。条件によっては軽くできる特例もありますが、使えるかどうかは家ごとに違います。売る前に、税金にくわしい先生に確かめておくと安心です。
私なら、こう考えます
では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。
査定額は「スタート地点」として見ます
私なら、査定額をゴールではなく、話し合いのスタート地点として見ます。その金額に、どんな理由があるのか。売れるまでにどれくらいかかりそうか。家の気になる点は何か。そこまで聞いて、ようやく「売れる値段」の見当がつきます。
高い数字より、正直な見通しを大切にします
高い数字を聞くとうれしくなりますが、私が大切にしたいのは、正直な見通しです。「この家は、このくらいなら売れると思います。その理由はこうです」と話してくれる人こそ、あなたの味方だと私は考えています。何社に頼むか、どこを比べるかは、相続した不動産の売却査定は何社に頼む?にもまとめています。
士業会では、こんなふうにお手伝いします
士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。
まず代表の私、松本がお話を伺います
士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。届いた査定書を一緒に読み、売れる値段の見当や、手元に残るお金の見通しを整理します。名義や税金のことは、その分野の先生に確認しながら進めます。
売ることを前提にはしません
見通しを立てた結果、今は売らない方がよい、という答えになることもあります。売る・残す・貸すのどれがご家族に合うかを、一緒に考えます。相談は依頼ではありませんので、気軽にお話しください。
よくある質問
査定額より高く売れることはありますか?
あります。買いたい人が多い地域や、条件がぴったり合う買い手が見つかったときなどです。ただ、それを前提にせず、見通しは少しかために考えておくと安心です。
査定額との差は、どれくらいが普通ですか?
家や地域、時期によって大きく違うので、一つの数字では言えません。査定の根拠と、近くで実際に売れた例を見比べることで、見当をつけやすくなります。
家の中を見てもらわないと、正しい査定は出ませんか?
住所や広さだけでも目安は出ます。ただ、家の状態によって値段は変わるので、売ることを本気で考える段階では、中まで見てもらう方が見通しは確かになります。
売り出してから、査定額より下げることになったら損ですか?
一概に損とは言えません。最初の値段が高すぎたのかもしれません。大切なのは、なぜ売れないのかを確かめてから値段を見直すことです。
手元に残るお金も、一緒に計算してもらえますか?
おおよその見通しを一緒に整理します。税金については、必要に応じて税理士の先生に確認します。
まとめ
査定額は、不動産会社の見立て。売れる値段は、買う人が決める値段。決める人が違うので、差が出ることがあります。
私なら、査定額をそのまま信じず、その理由と、売れるまでの期間と、手元に残るお金まで確かめます。そして、高い数字より正直な見通しを話してくれる人を、味方に選びます。
「査定は取ったけれど、どう見ればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。
違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。
一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一
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