相続した実家、近所の不動産屋さんに頼んではダメなのですか?

相続した実家、近所の不動産屋さんに頼んではダメなのですか?

結論:ダメなことはありません。近所の不動産屋さんには、その町をよく知っているという大きな良さがあります。ただ、私なら、頼む前に名義・税金・家族の気持ちといった「実家の全体」を一緒に整理します。実家には、値段だけでは決められないことが重なっているからです。

【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること

  • 相続した実家を、残すか・貸すか・売るか
  • 不動産屋さんに相談する前に、家族で決めておきたいこと
  • 名義や税金で、先に確かめておきたいところ

代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。準備がそろっていなくても大丈夫です。

こんにちは。一般社団法人 士業会の代表理事、松本 淳一です。不動産の仕事に40年近く携わってきて、相続した実家をどうするかというご相談を、本当にたくさん伺ってきました。

シリーズ「どうしてダメなのですか?」、今回の疑問は「相続した実家、近所の不動産屋さんに頼んではダメなのですか?」です。親の代からお付き合いのあるお店や、実家の近くでよく見かけるお店に頼もうと考える方は多いと思います。

はじめにお答えします。ダメなことはありません。ここからは、私ならどう考えるか、というお話です。

近所の不動産屋さんには、地元ならではの良さがあります

まず、地元の不動産会社の良さをしっかりお伝えします。私自身、地域に根ざした不動産の仕事の大切さを、長年見てきました。

その町のことをよく知っている

地元の不動産屋さんは、その町の通りの様子や、学校、スーパー、駅までの道のりなど、地図だけでは分からないことをよく知っています。「この辺りは、子育て中の家族に人気がある」といった地域の声も、地元ならではの情報です。

近くで家を探している人とつながりがある

地元のお店には、「この町で家を探している」という人が直接たずねてくることがあります。また、近所の方から「隣の土地が空いたら教えてほしい」と声をかけられていることもあります。こうした地域のつながりは、地元の会社の強みです。

担当者にも、守るべき立場と役目がある

不動産屋さんの役目は、家を売る人・買う人、貸す人・借りる人の間に立って、取引を正しくまとめることです。その範囲で、誠実に力を尽くしてくれます。一方で、相続税の計算や、家族の間での遺産の分け方を決めることは、不動産会社の担当の外になります。これは地元の会社でも大手でも同じです。担当の範囲を守っているからこそ、安心して任せられるのです。

相続した「実家」ならではの悩み

では、なぜ私は「頼む前に全体を整理したい」と考えるのか。それは、相続した実家には、ふつうの家の売り買いにはない悩みが重なっているからです。

思い出があるから、すぐには決められない

実家は、ただの建物ではありません。家族で過ごした思い出がつまった場所です。「売ったほうがいいのは分かっているけれど、気持ちがついていかない」という方は、とても多いです。この気持ちは、判断を遅らせる「じゃま」ではなく、大切にしたい判断の材料です。

家族の中で、考えがちがうことがある

きょうだいの中でも、「売りたい」「残したい」「だれかが住めばいい」と、考えがちがうことはよくあります。遠くに住んでいるきょうだいと、近くに住んでいるきょうだいでは、実家との距離感もちがいます。だれか一人が先に不動産屋さんと話を進めると、ほかの家族が置いていかれたように感じることもあります。

名義や税金のことも、からんでくる

実家を売ったり貸したりするには、まず亡くなった方の名義から、相続した人の名義に変える必要があります。相続登記は2024年4月から義務になり、相続で家や土地を取得したことを知ってから、原則3年以内に申請することが必要になりました。また、売ったときの税金や、相続税がかかるかどうかも、状況によって変わります。相続税については実家を相続したら相続税は必ずかかる?でお話ししています。

実家をどうするか、選び方を並べてみる

相続した実家には、いくつかの選び方があります。どれが正解ということはありません。家族の事情に合うものを選ぶことが大切です。

主な選び方と、確かめたいこと

選び方 良いところ(例) 先に確かめたいこと
家族のだれかが住む 思い出の家を残せる だれの名義にするか、ほかのきょうだいとの分け方
しばらくそのまま持っておく 気持ちを整理する時間がとれる 空き家の管理、毎年の税金や修理の手間
人に貸す 家を残しながら使ってもらえる 修理が必要か、貸すときの手続き
売る 管理の手間がなくなり、お金で分けやすい 名義、家族全員の合意、売ったあとの税金

選び方によって、相談する相手が変わる

表を見ると分かるように、どれを選ぶかによって、確かめることも、相談する相手も変わります。売るなら不動産屋さんの出番ですが、家族のだれかが住むなら、名義や分け方の話が中心になります。だからこそ、「どれを選ぶか」を決める前に、全体を見ておきたいのです。

査定は「今の値段を知る材料」として使う

近所の不動産屋さんに、家の値段の見積もり(査定)をお願いするのは、とても良い一歩です。売るかどうかを決めていなくても、今の値段が分かると、家族で話し合う材料になります。査定の頼み方は相続した不動産の売却査定は何社に頼む?でもお話ししています。

私なら、頼む前に「実家の全体」を一緒に整理します

では、私ならどうするか。近所の不動産屋さんに頼む前に、実家の全体を一緒に見てくれる味方をつけて、確かめることを整理します。

家族みんなの気持ちを、先に聞いておく

まずは、家族それぞれが実家をどうしたいと思っているかを聞いておきます。「本当は残したい」「早く決めて楽になりたい」など、口に出していない気持ちがあることも多いものです。気持ちが分かると、話し合いの出発点がそろいます。

名義・税金・値段を、一つの表のように並べる

名義はどうなっているか、税金はどうなりそうか、家の値段はどれくらいか。こうしたことを一つずつ確かめて、並べて見られるようにします。そうすると、家族で「どれを選ぶか」を落ち着いて話し合えます。売り出す前の確かめごとは相続した不動産を売りたいでもくわしく紹介しています。

そのうえで、近所の不動産屋さんの力を借りる

全体が整理できてから近所の不動産屋さんに相談すると、話がとても早く進みます。「家族で話し合って、売ることに決めました。名義の変更も進めています」と伝えられれば、不動産屋さんも、その町をよく知る力を存分に発揮できます。全体を整理することは、近所の不動産屋さんの良さを生かすことにもつながるのです。

士業会では、どう相談を進めるのか

一般社団法人 士業会での相談の進め方をお話しします。

まず、代表の私、松本がお話を伺います

士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認しながら、何から始めるかを一緒に整理します。「実家をどうするか、まだ何も決まっていない」という段階でも大丈夫です。

違う専門の仲間が、ワンチームで考える

士業会には違う専門を持つ仲間がいて、一人の相談者の問題をワンチームで一緒に考えます。名義のこと、税金のこと、家の値段のこと、家族の気持ちのことを、バラバラにせず一つの問題として見ていきます。相続をだれに相談するかについては相続は誰に相談する?の記事もご覧ください。

お付き合いのある不動産屋さんとの関係も大切にします

すでに近所の不動産屋さんに相談している方、親の代からお付き合いのあるお店がある方も、そのご縁を大切にしてください。私たちは、そのお店とのお話を尊重しながら、頼む前に整理しておきたいことを一緒に確かめます。相談は依頼ではありません。

よくある質問

親の代からお付き合いのある不動産屋さんに頼んでもいいですか?

もちろんです。長いお付き合いがあるお店は、実家のことや地域のことをよく知っている心強い存在です。頼む前に、家族の考えや名義、税金のことを整理しておくと、話がよりなめらかに進みます。

地元の不動産会社と大手の不動産会社、どちらが良いですか?

どちらにも良さがあり、どちらが上ということはありません。実家のある場所や、どうしたいかによって合う会社は変わります。

実家を売るか決めていなくても、相談できますか?

できます。売る・貸す・残すのどれを選ぶか迷っている段階こそ、全体を整理する意味があります。

実家が遠くにあって、なかなか行けません。どうすればいいですか?

遠くの実家は、管理や話し合いの進め方に工夫が必要です。まずは今の状況をお聞きして、何から始めるかを一緒に整理します。

名義が亡くなった親のままです。急いだほうがいいですか?

相続登記は2024年4月から義務になり、相続で取得したことを知ってから原則3年以内の申請が必要です。あわてる必要はありませんが、期限を意識して、落ち着いて進め方を確かめておくと安心です。

相談料はかかりますか?

相続不動産の初回相談は0円です。その後の手続きの費用は状況によって変わるので、必要なときにご説明します。

まとめ

近所の不動産屋さんに頼んでも、ダメなことはありません

相続した実家を近所の不動産屋さんに頼むのは、ダメなことではありません。その町をよく知っていること、近くで家を探す人とのつながりがあることは、地元の会社ならではの大きな良さです。

私なら、頼む前に実家の全体を整理します

ただ、実家には、家族の気持ち・名義・税金・家の値段が重なっています。私なら、頼む前に全体を一緒に見る味方をつけて、家族で「どうするか」を整理します。そのうえで近所の不動産屋さんの力を借りれば、その良さを十分に生かせます。迷ったときは、まずお話を聞かせてください。

違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。

一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一

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