亡くなった親あての督促状、開けずに置いておいてはダメなのですか?

亡くなった親あての督促状、開けずに置いておいてはダメなのですか?

結論:ダメではありません。亡くなった親あての督促状が届くと、こわくて開けられない気持ちになるのは自然なことです。ただ、私なら、督促状は開けて中身を書き出し、すぐには払わずに、実家を含めた財産と借金の全体を確かめてから、どうするかを先生に確認します。督促状は、親の借金や実家のこの先を考えるための大切な手がかりになるからです。

【初回相談0円】相続不動産の無料相談で、一緒に整理できること

  • 届いた督促状や請求書を、どう書き出して整理するか
  • 親の借金と、実家などの財産の全体をどう確かめるか
  • 実家を売る・残すを、借金のことと合わせてどう考えるか

代表の松本が直接お話を伺います。相談は依頼ではありません。「まだ何も決まっていない」という方も大丈夫です。

こんにちは。一般社団法人 士業会 代表理事の松本 淳一です。「どうしてダメなのですか?」シリーズでは、相続でよくいただく疑問に、私の考えをそのままお話ししています。

今回の疑問は「亡くなった親あての督促状、開けずに置いておいてはダメなのですか?」です。督促状(とくそくじょう:支払いが遅れているお金を払うよう求める手紙)が、親が亡くなったあとの実家に届くことがあります。「親に借金があったなんて知らなかった」「開けたら自分が払わなければいけなくなるのでは」と、封筒を前に手が止まってしまう方は少なくありません。不動産の仕事に40年近く携わってきた私が、この疑問にどう答えるかをお話しします。

督促状を開けられない気持ちは、まちがいではありません

はじめにお伝えしておきます。督促状を前に手が止まってしまうのは、ダメなことではありません。

親を亡くしたばかりで、心に余裕がないのは当たり前です

葬儀や手続きが続く中で、親の借金の話まで受け止めるのは、とても重いことです。「今は見たくない」と思う日があって当然です。まずは、ご自身を責めないでください。

「開けたら払う義務が生まれる」わけではありません

封筒を開けて中身を見ること自体で、すぐに何かが決まってしまうわけではありません。大切なのは、開けたあとに慌てて動かないことです。読むことと、払うことは別のこととして考えましょう。

督促状を開けずに置いておくと、何が困るのか

それでも私が「開けて中身を確かめましょう」とお話しするのは、置いたままにしておくと、あとで困ることが出てきやすいからです。

借金の全体が見えないまま、時間だけが過ぎます

相続では、親の財産だけでなく借金も引き継ぐかどうかを考える必要があります。その判断には期限がある場合もあります。督促状は、親の借金を知る大切な手がかりです。開けずにいると、判断に必要な材料がそろわないまま時間が過ぎてしまいます。細かい期限や手続きは、司法書士や弁護士の先生に確認します。

実家のこの先にも関わってきます

親の借金の中には、実家に担保(たんぽ:お金を借りるときに、返せなかったときのために差し出すもの)がついているものもあります。そうなると、実家を売る・残すの話と、借金の話は切り離せません。督促状の差出人や中身が、実家のこの先を考える手がかりになることもあります。

家族の間で、知っていることに差が生まれます

実家の郵便を受け取った一人だけが督促状のことを知っていて、ほかの兄弟は知らない。こうした状態が続くと、あとで「なぜ早く言ってくれなかったのか」というすれ違いが生まれやすくなります。

督促状が届いたら、まず書き出してみる

私が相談を受けたときに、ご家族と一緒に書き出すことを表にまとめました。全部が分からなくても大丈夫です。分かるところから書いていきましょう。

書き出すこと たとえば なぜ大切か
差出人 銀行、カード会社、お店、知人など どこからお金を借りていたかを知るため
何についての請求か 借りたお金、買い物の残り、未払いの料金など 借金なのか、ふだんの支払いなのかを分けるため
届いた日と封筒 届いた日をメモし、封筒ごと残す あとで先生に確認するときの材料にするため
実家との関わり 実家に担保がついているか、など 実家を売る・残すの話とつながるかを見るため
心当たりの有無 家族のだれも知らない請求ではないか 中身があやしい請求を見分けるため

封筒も中身も、捨てずにまとめておく

督促状は、封筒も含めて捨てずに一つにまとめておきましょう。ほかに届いた請求書や、通帳、カードなども一緒にしておくと、全体を確かめるときに役立ちます。親の財産や借金の調べ方は、親の財産が分からないとき、預金・不動産・借金をどう調べる?でもお話ししています。

心当たりのない請求には、すぐに連絡しない

中には、亡くなった方あてに届く、心当たりのない請求もあります。書かれた番号にすぐ電話をかけたり、払ったりする前に、家族や先生に見てもらいましょう。

払う前に、ひと呼吸おく

督促状を読むと、「親の名誉のためにも早く払わなければ」と思う方がいます。その気持ちはとても大切です。でも、私ならすぐには払いません。

払うかどうかは、全体を見てから決めます

親の財産と借金の全体が分からないうちに一部だけ払うと、あとでほかの借金が見つかったときに、選べる道がせまくなることがあります。どの順番で何を確かめるかは、先生に確認しながら進めます。

相続放棄を考えるときも、慌てて決めない

借金が多いと分かると、相続放棄(そうぞくほうき:財産も借金も引き継がないと決める手続き)を考える方もいます。大切な選択肢の一つですが、実家への思いや、次に相続する親戚のことにも関わります。考え方は、親に借金があるなら、すぐに相続放棄してはダメなのですか?にまとめています。

私なら、こう進めます

では、松本ならどうするか。一つの考え方としてお話しします。

督促状のことを、家族みんなに知らせます

受け取った人が一人で抱えずに、兄弟みんなに「こういうものが届いた」と伝えます。書き出したメモを共有するだけで、家族が同じ材料を見て話せるようになります。

実家の価値と、借金の全体を並べて見ます

実家がどれくらいの値段で売れそうか、残すならどれくらいの負担があるか。私は、実家の状態やおおよその値段を見たうえで、借金の全体と並べてご家族にお見せします。並べてみると、売る・残す・手放すのどれが家族にとって良いのかが、見えやすくなります。

手続きのことは、先生に確認します

借金の引き継ぎや期限のこと、手続きの進め方は、司法書士や弁護士の先生に確認します。税金が関わるときは、税理士の先生に確かめます。

士業会では、こんなふうにお手伝いします

士業会は、違う専門の仲間がワンチームになって、一人の相談者の問題を一緒に考える団体です。

まず代表の私、松本がお話を伺います

士業会では、まず代表の私、松本がお話を伺い、必要に応じて先生方に確認します。実家の状態やこの先の考え方は私の長年の経験から、借金や手続きのことは司法書士や弁護士の先生、税金のことは税理士の先生に確かめながら、一緒に整理していきます。

ご自身の住宅ローンが苦しい方へ

相続した実家の住宅ローンなど、ご自身で返済を続けるのが苦しくなっている方は、任意売却の相談窓口「エルライフ」(https://ninbai-japan.com)でもお話を伺っています。

よくある質問

親あての督促状を開けても大丈夫ですか?

中身を読むこと自体で、すぐに何かが決まるわけではありません。大切なのは、開けたあとに慌てて払ったり電話したりしないことです。書き出して、家族と先生に見てもらいましょう。

督促状が届いたら、すぐに払ったほうがいいですか?

私ならすぐには払いません。親の財産と借金の全体を確かめてから、どうするかを先生に確認して決めます。

心当たりのない請求が届きました。

書かれた番号にすぐ連絡せず、封筒ごと残して、家族や先生に見てもらいましょう。

兄弟に知らせたほうがいいですか?

はい。一人で抱えずに知らせることをおすすめします。同じ材料を見て話すことが、あとのすれ違いを防ぎます。

実家に担保がついているかは、どうすれば分かりますか?

家や土地の記録で確かめられます。調べ方が分からないときは、ご相談ください。必要に応じて先生に確認しながら一緒に整理します。

借金のことだけでも相談していいですか?

はい、大丈夫です。実家のことも関わる場合が多いので、まずは状況をお聞かせください。

まとめ

亡くなった親あての督促状を開けられないのは、ダメなことではありません。親を亡くしたばかりで心に余裕がないのは、当たり前のことです。

ただ、督促状は、親の借金や実家のこの先を考えるための大切な手がかりです。だから私なら、督促状を開けて中身を書き出し、すぐには払わずに、実家を含めた財産と借金の全体を確かめてから、先生に確認して決めます。そして、そのことを家族みんなに知らせます。

「何から手をつければいいか分からない」という段階でも大丈夫です。まずはお話をお聞かせください。

違う専門の仲間が、ワンチームであなたの問題を一緒に考えます。士業会を、あなたの味方に。

一般社団法人 士業会 代表理事 松本 淳一

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